top of page

【企業訪問レポート】 竹中工務店 東京本店


竹中工務店では、2025年のグループ成長戦略実現のための経営基盤強化の一環として、ワークプレイスの改善、オープンイノベーションの場の提供、環境コンセプトの推進などの施策を、THI(東京本店イノベーションプロジェクト)および MISS(御堂ビルイノベーションスペース整備)として実施されています。

今回、東京本店を訪問し、リニューアルされたオフィスを見学するとともに、ワークプレイスづくりのコンサルティングやサービスの提供をしてみえるワークプレイスプロデュース本部の方と働き方やオフィスの課題について議論いたしました。 オフィスリニューアルのコンセプトは、“Cross Boundary, Linkage, Sharing”(垣根を越えて、連携し、価値を共有する)であり、新たな価値創造と生産性向上により、顧客に最高のサービスを提供する“ACTIVE BASE CAMP”を目指されています。

全長120m、7フロア、約3万㎡のオフィスの特徴を最大に活用し、ワーカーの流動性を高めるとともに、働くアクティビティにあわせて“最適な環境を選択できる”フロアとし、ペーパーレスを実現して、ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)を推進されています。


施策としては、中央吹抜階段を核としてラウンジやスタジオを配し、光と緑を有効に活用した空間を設け、フロアを越えたコミュニケーションを活性化します。ワークラウンジ KOMOREBI は、多様な植物を多量に配し、緑の空間で“創発”やリフレッシュを促します。図書ラウンジ IZUMI では、コンシェルジュを配して業務効率の向上を目指し、多様な本やサンプルを置いて創発を促します。IoTによる生産性向上への工夫も随所にみられ、たとえば、大阪のオフィスが常時投影されて遠隔のコミュニケーションが活性化されています。その他、オープンイノベーションスペース設置による“共創”の促進、女性のための環境整備や“祈祷室”の設置などのダイバーシティ対応、食堂・カフェの整備など、働き方に関連する施策が実施されています。


全体的な感想として、“緑と光”をワーカーの働く環境の向上や働き方改革にうまく活用されていること、ABW推進のため数々の工夫がされていることが注目されました。最近、働き方改革の一環としてABWの導入を企画する企業が増えていますが、ワーカーの意識を改革することが重要と思われます。大胆にオフィス環境を変えることで意識改革を促して生産性と働きやすさ向上を目指した、すばらしい事例と思われます。


今回の企業訪問でお世話になった株式会社竹中工務店ワークプレイスプロデュース本部の皆様に感謝いたします。


( 企業活性化研究会(B&Tコンサル・オフィス 代表) 岡田 正志 )


bottom of page