『オフィスデジタル化で日本企業の再生は成るか?』

2000年度BPIAオフィスデジタル化研究会研究成果報告
 日時: 2001年7月12日(木)


企業の価値や競争力をいかに高めるかが非常に重要な課題となっています。
必要な情報をいかに迅速に収集伝達して経営に反映するか、また、スタッフ業務をいかに効率化してスピード化できるかが課題解決へのポイントとなります。 このためには、情報技術革新の成果を取り入れた「ワークスタイル」と「プロセス」の革新が必要で、これを実現するのが「オフィスデジタル化」です。デジタルネットワークを有効に活用して、業務を効率化し、情報共有を推進して知的活動を支援し、価値創造の戦略へと展開します。 結果としてペーパーレスのオフィスが実現し、オフィスコストも削減できます。 こうした考えのもと、BPIAでは研究会(オフィスデジタル化研究会・ODS)を発足させ、実践評価しながら検討してまいりました。
本セミナーは、1年間にわたる研究の成果をご報告するとともに、今後の研究に対するご意見をいただく場として企画させていただきました。また今回の新たな試みとして、懇親会にて、BPIA会員企業によるBPI関連製品ツール紹介を行ないました。

<Contents>



■ 基調講演


「オフィスデジタル化で日本企業の再生は成るか?」

中島 洋
BPIA常務理事 (慶應義塾大学教授)

はじめに:だれがビジネスの主役なのか?

 ビジネス革新(Business Process Innovation)の目的は、これまでのビジネスプロセスのやり方を情報技術を用いて根本的から作り直していき、望ましい産業社会をつくることです。私ははじめに、成果発表会の全体として、私たちはどのようなことを考えていけばオフィスの生産性をあげるための情報環境を築けるかということをお話ししたいと思います。
 ビジネス革新の主役は、企業なのでしょうか。それとも個人なのでしょうか。 「インターネットは誰のものか」は、情報技術が進展している時に、いちばん最初に提起された問題であり、そのときインターネットは、個人の能力を刺激する大空間であり、個人の知識の「共同体」による共有化であり、さらに個人の生産性を高める企業のツールであるとも言われ、その流れを汲みオフィスのデジタル化は進んでいきました。


「公私混同」から「公私融合」へ

 私が日経新聞に記者として入社した当時は、「24時間365日、新聞記者は会社に全てを捧げるものだ」と先輩から叩き込まれ、実生活を会社に持ち込むと、公私混同として叱られたものです。しかし、17〜8年前からだいぶ様子が変わってきて、「職場と家庭とどっちが大切なんだ」と問いただすと、「もちろん家庭が大切です」などと言って家に帰ってしまう後輩も現われてきました。
 24時間仕事に浸かるようになってくると、裁量労働制で、対価は時間ではなく成果に対して支払われるようになっていく。すると、資源を提供する会社に対し、社員はどういう方法であれ、成果を出すことがミッションになります。24時間会社にいるのだから、テレビを観るのも仕事の合間にデートをするのも、しかたがない。公私混同を許さなかった職場が、公私融合してきたのです。


公私融合の新しい共同体 企業ポータルの出現

 そして、それを象徴するかのように、オフィスデジタル化の道具が出てきました。その代表が企業ポータルです。英語では、コーポレーションポータルやエンタープライズポータルと呼ばれます。この言葉は、去年あたりから『日経コンピュータ』でも使われるようになってきました。
 企業ポータルは、社員に社内外情報システムを机上の画面で統合して見せる。社員がパソコンにスイッチ入れると、電子メールや販売情報、会社からの最新ニュースなどの必要な情報がそれぞれ分割画面に表われます。自分に関係する情報がワンパッケージで出ているわけです。


インターネットから企業ポータルまで

 オープンネットワークの流れとしては、インターネットは自由で無法な空間として登場したのをきっかけにその後、ビジネス用途に制限を設けて企業内にイントラネットとして、さらにそれを社外に開放して、エクストラネットになっていったという経緯があります。
 企業システムの流れで見ますと、企業内基幹系システムがプロセスを効率化し、企業内情報系システムが社員を増力化し、一方で社員は社外情報収集に社外データベースを活用し、社内外知識管理システムで知識の全社員共有ができるようになっていきました。
 このような環境のもとで、社員が仕事をこなしていくとき、ひとつひとつプログラムを起動していては、仕事の流れが阻害されてしまいます。最初から立ち上がっている画面をクリックしていく方が、はるかに生産性が高い。 このようなベースのちがうアプリケーションを統合して、社員ひとりひとりの画面に必要な情報を統合しようとい動きのなかで出てきたのが企業ポータルです。

用語のイメージは正しいか?


 経済新聞や企業向け政府広報は、401Kを確定拠出型年金と呼んでいますが、これは企業サイドに立った呼び方です。企業は一定のお金を払ったら、それ以上は払わずに確定してしまう。運用の責任は受給者が負う。
 受給者にとって重要なのは、給付が確定するかどうかです。実際には、受給者の給付は運用の巧拙によって、増えたり減ったりする。ですからNHKや一般紙は、受給者側に立ち、変動給付型年金と呼ぶべきなのです。けれど、企業側に立って、確定拠出型年金としたら、経済新聞や政府広報までもがそれでいいとして、一般紙までも確定拠出年金と呼びようになってしまった。それで、本来の立場とは違った表現になってしまっています。「エンド・ユーザ」「ラスト・ワンマイル」も、ベンダー・システム部門主導いわばユーザー側に立つならば、「フロント・ユーザー」「ファースト・ワンマイル」などと言うべきです。

「企業ポータル」or「My Portal」?


 同じように、「企業ポータル」も情報システム部門に立った呼び方です。実態を考えると、ビジネス革新の主役はオフィスであり、個々の主役はビジネスマンなのですから、My Portalと呼ぶほうがふさわしいでしょう。 企業ポータルの登場によって、業務の生産性が向上し、個人に課せられた仕事の範囲がはっきりし、ミッションもより明確になっていきました。ここでもうひとつ重要なのは、後で詳しくお話しますが、ポータルが公私融合の状 況を作り出したことです。
私は、ビジネスポータルの他に、個人ポータル、従業員ポータル、生活ポータル、市民ポータルなども入れていくべきだと思います。
 年俸制や裁量労働制が導入され、24時間会社のために寄与する行動を要求される。SOHOや在宅型勤務はそのよい例です。会社は社員に資源を提供し目的としている成果さえあげてくれれば、会社は社員に給料を払う。他の会社のために働いたとしても、気にしない。そのような新しいスタイルがきっとこれから出てくるだろうし、50年後にはまちがいないないと思います。

企業ポータル今後の発展


 社員がポータルを通じて注文し買い物する。商品を会社に届けてもらうだけでなく、自宅にも届けてもらう。仕事中に注文することを時間を無駄だというのは、時間を基準にして給料を出している会社です。
また、ポータルを利用すれば出張時に、旅行代理店にわざわざ切符を買いに行くことも必要ありません。生活用品の購入もそうです。8時に駅前のスーパーが閉まるからといって、そわそわする必要はない。私的に夏休み旅行しようときもポータルを利用して構わない。むしろ私的な利用も取り込み、企業として奨励する。このような環境が公私融合です。
 公私融合は、社員だけでなく会社も得もするしくみになっています。直接的には、ポイント制度です。たとえば、出張する時の旅行代理店は一社に決めてしまう。そこで、月間何千万円使うと、翌月は何パーセント引きというふうにし、使えば使うほどポイントが貯まり事実上の割引になる。また、社員が夏休みに旅行する時に、ポイントとして加算される。使えば使うほど、会社のコストも下がる。ポータルは、会社の経費削減の手段でもあるのです。 オフィスの現場が、新しいタイプの個人の知的生産性を刺激するようなポータルを持つようになると、日本も再生するのではないかと考えます。

「デジタルオフィス」から「どこでもオフィスへ」


 先日NECのCRMフォーラムで、企業関係者1700人に、システムの導入に関するアンケートを行なったのですが、最もYESが多かったのは「ケータイをインターネットにつないで業務に利用している」でした。
 ツタヤオンラインが登録者に、金曜日の午後3時に「30分以内に答えたらプレゼントを差し上げます」というアンケートを実施したら、およそ1800人から返答があり、会社・職場が約20%、学校が約35%で、アクセスのほとんどはケータイからだったそうです。ケータイは常時接続と同じなのですね。ただし、ケータイでは多くの情報を送れないので、多くのユーザーはパソコンとケータイとをつないで、モバイルで利用しています。
 アメリカではスターバックスコーヒーが無線LANのアンテナを店舗に設置し11Mの高速環境を実現しました。日本でも、マクドナルドが上場記念に、モスバーガーも同様のサービスを始めています。
 デジタルオフィスはもはや物理的なオフィスの中だけでありません。在宅型勤務の人のオフィスは自宅であったり、外回りの営業マンのオフィスは休みに入ったコーヒーチェーンであったりします。
そうすると、また新しい公私融合のビジネスのしくみが必要になってきます。このように私は個々のビジネスマンの生産性を高めることこそが、日本再生のひとつの助けになるのではないか? と思っております。

質疑応答


Q My Portal をどうして企業が取り組まなければならないのでしょうか。
A  ひとつは、企業が社員へ生産性が高いしくみを提供するとき、企業のなかにあるさまざまなアプリケーションを統合して、どの部門も一括できるメリットがあるので、企業が準備したほうがスムーズだからです。 もうひとつは、企業への忠誠心を潜在意識に植え付けるには、企業の存在感を示すポータルが好都合でしょう。
[ Contents ]



■ 講演 1


「オフィスデジタル化の概念と必要性」
高橋 淳
株式会社日本能率協会コンサルティング チーフ・コンサルタント

はじめに

 現実にはデジタルオフィスをどのように作っていくかというアプローチ論についてPwCCの桃原さんに事例紹介していただく前に、私からはBPIAの中間まとめとしてオフィスデジタル化の基本的な考え方をご紹介したいと思います。


デジタルオフィスとは

 デジタルオフィスとは「デジタル+オープンネットワーク」を活用し「必要な情報」を「速く、自由にやりとり」出来るようにすることによって、「企業競争力の向上」を目指すオフィスで、それを構築することが企業の経営革新にとって非常に重要な意味をもっています。
 デジタル・オフィスにはふたつのイメージがあります。ひとつは、E-Business(E革命)のための高度に武装化・自動化された情報処理工場、のイメージです。e-businessやITの高度化のもとで、コンピュータシステムやさまざまな情報技術によって高度に武装化・自動化されていき、最終的には、力仕事は全て機械に任せ自動的に回っていくような状態が実現していくのを指します。
 もうひとつは、知識労働のための武装化された支援環境、のイメージです。FAがどんどん進んでもオフィスが無人化することはなく、やはり人が働いているのがオフィスです。オペレーションな部分は機械に任せ、インテリジェントな環境で支援された人間が知的労働に集中する。いわば知識集約型の活動を支援するうえでのデジタルオフィスです。
 以上の2つのイメージがあり、この研究においては両方を意識し、ビジネスモデルの改革を両方のアプローチから実現していきたいと考えております。


囲い込み型の経営パラダイムの終焉

 こうしたことの背景には、環境が変化し、企業が生き残っていく方法論が変化してきていることが挙げられます。
従来は、事業資源や市場囲い込み型のビジネスモデルが典型的な勝ち組でしたが、グローバル化・成熟化による情報技術の革新を経て、高度に成熟した社会では、総資産を増やしていくことは足かせになり、むしろ持たない経営が志向されるようになってきました。
 そこでは、各企業は、他企業・外部資源をいかに上手に利用するが求められると同時に、その現実的な方法論として、情報技術の高度化やネットワーク技術の確立化が条件になってきています。
 囲い込み経営からオープンネットワーク経営の流れでいうと、協業のための構造化・標準化、デジタル一貫処理を実現していくネットワーク経営に変わっていかなければならない。したがって、業務改革も、「横並びのなかでの相対的なコスト優位を実現すること」から「ある産業において絶対的な地位を確立すること」を目指す経営革新に変わっていかなければならなりません。そのとき前提となるのがデジタルオフィスです。


デジタル一貫処理の完成

 ところが現実のオフィスでは、顧客が注文情報をデジタルで入力しているのにも関わらず、社内でアナログに変換することもあり、デジタルからデジタルへのトランザクションをいかに実現するかが課題となっています。
従来のシステム化は、機能別の手続き的な活動はできていた。しかし、より横断的なマネジメント情報の取得や、知識活動の支援ではまだまだです。
 「社外・顧客との取引費用の極小化」や「社内での調整業務の極小化」といったビジネスプロセスの最適化・効率化の面で、デジタル化の果たす役割は大きいし、現状ではまだ取り残されている。これがオペレーションでのデジタルオフィスの最大の難問といえます。


知識労働における新しいワークスタイルの確立

 もうひとつの課題は、知識集約型業務におけるワークスタイルの発信です。中島先生が「企業ポータルからMy Portalへ」と言われていますように、公私融合して、個人が企業のビジネスを成功させるというミッションを負いながら、企業内外の人と自由に協力するスタイルを実現するためには、デジタル環境における情報流通が確実な要件となってきています。
 いわばチームコラボレーションを実現するためには、情報技術だけでなくワークスタイルをも変えていかなくはならない。コンサルティングビジネスプロセスあるいはソフト開発プロセスをいかに一貫してデジタルベースでやっていくかということと同時に、個人や企業でのチームコラボレーションをいかに効果的に行なうか、その成果を向上させていくか、その両面性を備えた企業が今後求められていくでしょう。


オフィスデジタル化のビジョン

 今後は、デジタル・ワークプレイスというインフラを作っていくことによって、バックオフィスの業務は、デジタル一貫処理によって徹底的な効率最適化が実現されていきます。 まだまだ日本の企業の生産性は向上させる余地がありますし、人を抜いてバランスを取っていく状況にありますが、今後はデジタル一貫処理化を背景に、仕事のプロセス、ひとりひとりの生産性がより高いレベルを目指していくことになります。
 デジタル・ワークプレイスの行く一歩先は、どこでもオフィスで、これこそが公私融合です。デジタル・ワークプレイスはビジネスポータルにつながっていき、どこでもオフィスはどこでもマイポータルを実現させる。そのとき、公私融合のチームコラボレーションを目指していくことがデジタルオフィスのビジョンであり、今年の課題であると思っております。
[ Contents ]






■ 講演 2


「オフィスデジタル化の実現に向けて」
桃原 謙
プライスウォーターハウスクーパースコンサルタント株式会社
ヒューマンキャピタル・ソリューション本部 マネージャー

はじめに:あなたのオフィスデジタル化度は?

 各企業ともに、置かれている経営環境や現状が異なりひとつの方法論で区切ることはできませんので、今日は各企業に必要なキーポイントを中心にお話ししたいと思います。
 まず、皆様に4つのクエスチョンを出させていただきます。皆様の企業におきまして、オフィスのデジタル化はどれくらい進んでいるでしょうか。

会議前、大量コピーをするのに、てんてこ舞いしていませんか。
会議中、出席者は、説明とは違うページを読んでいませんか。
会議中、必要な情報が直ぐに手に入らず、イライラしませんか。
会議後、議事録を完成するのに、何日もかかっていませんか。

 これらすべて私には経験がありますが、PwCCでは現在では基本的にこのようなことは解消されています。


実現ポイント

 デジタルオフィスを実現するには、社員の側からと経営者の側からの両面から考えていく必要があります。
 社員の側から見れば、社員全員の仕事のやり方が変わるので、企業変革に値すると言っていいでしょう。ひとつは「内からの変革」で、社員がビジョンに共感し、自分から変革していくスタイルです。もうひとつは、「外からの変革」で、モバイル化など経営者が環境を変えていく方法です。「内からの変革」も「外からの変革」も、経営者が変革へのリーダーシップをとることが重要です。


インターネット・デジタルの特徴

 変革のアプローチでは、まず現状の把握をし、変革・目的・ゴールの決定し、その後、メリットを明示し、最後にステップの決定し、各企業の現状に合わせて決めていきます。では、具体的に各企業はそれをどのように作って いけばよいのでしょうか。
それには、まず各企業がデジタルオフィスの定義を明確にすることです。われわれは、デジタルオフィスとは「デジタル+オープンネットワーク」を活用し「必要な情報」を「速く、自由にやりとり」出来るようにすることによって、「企業競争力の向上」を目指すオフィスと定義をしていますが、ここでキーとなるのはデジタルとインターネットです。
 インターネットの特徴は、速くて安いことです。はがき一枚を郵便で送ると50円かかりますが、それと同じ2千文字ほどをメールで送るにはわずか10円ですんでしまう。
 デジタルの特徴は、情報を再活用することによって、複製が何度でもでき、情報の検索をしやすくすることです。


デジタルオフィスの目的

 次に情報のやりとりでは、情報を作り出し「加工」し「保存」し「流通」させ、関係者に「閲覧」させます。紙ベースでは、加工は全て紙の上でやりますし、ファイル保存には保管スペースが必要になるのでそれぞれコストがかかります。その後、流通でも郵便代やファックス代がかかります。これをデジタル化すると、流れが一貫しスムーズになっていくのです。


社員のメリット〜ワークスタイルの変化

 社員のメリットとしては、仕事のスタイルが変わってきます。作業はパソコンで、ミーティングはスクリーンでとなると、ワークスタイルは当然変わります。
 従来までの会議前の大量コピーは、プロジェクターの使用により不要になります。また会議中は、社員はスクリーンに集中し、情報がネットワークにつながりデータベースに気軽にアクセスできるので、会議の品質も向上し、意思決定も早くなります。会議後は、会議中に議事録を作成しますので、会議が終わった時点で関係者に電子メールで送るなど、実際のアクションがすぐ取ることができます。
 以上のように、社員の生産性は、使い方によって非常に効果的です。


経営社のメリット〜PwCCの事例

 経営者側のメリットの一つ目は、紙のコストが下がり、弊社の実績で1993年に年間で社員1人あたり1600枚の紙使用がデジタルオフィス化により、年間で80枚くらいに押さえることができました。これは年間で計算すると約2500万枚の紙のセービングです。紙関連コストには、紙そのもののコストのほか、コピー・印刷費・人件費・ストック・物流・廃棄代もあります。このように紙一枚あたりコストは最低10円かかるですが、弊社の場合、年間で2億5千万円のコスト削減になりました。
 メリットの二つ目は、インフラの費用が安くなることです。コンサルタントの企業インフラは、IT、スペース、通信、紙の4つです。93年はまだ、デジタル化を図る前で、1人あたり230万円かかっていました。95年に実際にデジタルオフィス化を始めた時は1人一台パソコンを導入し、IT費用は一気に増えましたが、図書館をなくしたことで、スペースや紙が減りました。
 さらに、社員1人一台のPHSを持たせ、モバイル環境を実現させたことで、社員は必ずしもオフィスにいる必要がなくなり、仕事は家でもホテルでもできるようになりました。こうして、スペースも減り、紙も減りました。
 つまりは、デジタルにインフラを特化させると、放っておいても下がるコスト構造になることがお分かりいただけるかと思います。今後は通信費も下がり、IT費用も下がっていき、全体としてコストが下がっていくでしょう。


実現ステップ

 実際にデジタルオフィスを実現していくためには、二つの変革があります。
 ひとつはビジネスプロセスの変革で、もうひとつは、社員のワークスタイルの変革です。ビジネスプロセスの変革では、バリューチェインにあたる「コアプロセス」の部分と、旅費清算や経費清算にあたる「非コアプロセス」 の部分があります。そのプロセスをITによってデジタル化をしていくことになります。
 ワークスタイルの変革には、「内から来る変革」と「外から来る変革」の2通りがあります。「外から来る変革」としては、一つ目には、パソコンとプロジェクターを使って会議をし、ペーパーレスで仕事する環境をつくり、二つ目には、モバイルオフィス「どこでもオフィス」を作りました。そして、三つ目には、会社内を自由席にし、フリーアドレスにすることです。その結果、社員はロッカーを持たないので帰るときに書類を全て片付けなくてならなくなり、紙使用量は一気に減りました。
 「内から来る変革」では、ビジョンを示して自発的に変わることであり、人事制度や組織文化、場合によっては企業の置かれている経営環境が、変革を左右します。
 これまでペーパーレス化・デジタル化というと、モバイルオフィスやペーパーレス環境・経費清算のデジタル化などが議論されてきましたが、それだけでは決してデジタルオフィスは実現しません。一人のIT部長や一人の総務部長だけではできず、全体としての経営者のリーダーシップが重要です。
 ステップとしては、先ず、内からの変化を起こし、それから外からの変化として、ペーパーレス環境やモバイルオフィスなどを作り、それからコアプロセスのデジタル化を図る順番があるのではないかと思います。


人財インフラの構築

 最終的には人財インフラをつくっていかなければならないと思っています。経営者は企業価値を上げていきたいし、社員は自らの満足度を高めていきたい。社員満足度が関与するのは、もはや給料の額ではなく、仕事のやりがいや自己実現です。
 すると、それに合わせた「人財インフラ」を構築していく必要があります。従来それはイコール組織であり、それから人事の配置や育成・評価・報酬までが、人材のいわゆるインフラでした。
しかし、今後は社員のやる気を出し賢くするインフラを作っていく必要がありますから、情報システムやオフィス ファシリィティやナレッジマネージメントもインフラのひとつとして、考えていく必要があると思います。そこが正にデジタルオフィスにあたります。
性善説を信じるならば、「人財インフラ」を整えることによって、社員はやる気になり仕事をすることで結果として企業価値を上げることになります。その結果、社員と経営者は、ともにWIN-WINの関係になることができると思います。
[ Contents ]



■ ケース1


「業務プロセス革新におけるインフラ整備と情報管理の実践手法
− NECソフトにおけるオフィスデジタル化へのアプローチ −」
岡田 正志
NECソフト株式会社
オフィス効率化推進エキスパート

はじめに:組織革新のアプローチ

 弊社では、これまでスピーディーな経営判断とプロセスの改革、個の尊重、顧客をひきつける力に注目してきました。今日はその集大成であるオフィスのデジタル化についてお話したいと思います。
 経営革新のアプローチとして、大きく分けて2つに分けて取り組んできました。
 ひとつは組織を活性化させることです。フラットな組織をつくり経営判断をスピーディーに行ない、また、プロセスとワークスタイルを変えるために、しかけをつくったりナレッジマネジメントを導入したりしてきました。
 もうひとつは、社員ひとりひとりの価値を高めることです。人事制度を変え、これまでひとつの組織で固定されていた人間を、他のどのような組織でも通用するような人材に育て、企業マインドを向上させてきました。


オフィスデジタル化の推進

 特に、プロセスやワークスタイルの変革に重点をおいてお話ししたいと思います。
 弊社の経営の方針は「自らの価値を高め、お客様の価値を高める」のをサポートすることです。経営改革のテーマを決め、それに対応するプロジェクトを発足させ、それごとに方法論やツールをつくります。
 デジタル化に関連するテーマとしては、業務プロセスの分析見直し、ISO9000や14000の取得、情報基盤の整備、情報共有の推進などがあります。ネットワーク基盤の面では、1993年に本社に引っ越しするとき、FDDIによるLANを敷設したのですが、情報量の増加とともにスピードが問題となり、1997年にバックボーンをATMに変更ました。ATMの安定性に技術的な問題があったため、さらに近年ギガビットイーサに変更し、信頼性を向上させました。情報化を進めるうえで、バックボーンが安定しているかどうかは非常に重要です。
 紙の資料をつくることは、作成から保存廃棄までに大きなコストを発生させます。また、デジタルからアナログへの変換やその逆の変換が発生し、情報の信頼性も問題となります。
 以前より、これらの問題点を解消する取り組みにアプローチしてきましたが、2000年5月にオフィスデジタル化のプロジェクトを発足させ、先行企業の事例を検討し、モデル事業部を設定して取り組みを加速させました。これまで紙を少なくしようとする活動をしているのにも関わらず、紙使用量は平成9年度からずっと増えつづけていました。
 私たちの基本的な方針は、「可能なところから実行していこう」ということです。たとえば、会議室にプロジェクターを置き、LANの環境を使えるようにしたり、プリンタとコピーとを共用化し、文書管理を推進したりしてきました。その結果、平成12年度には紙使用量は大幅に削減でき、5〜6千万円のコスト削減効果がありました。


従来からのシステムWEB化の展開

 具体的な取り組みとしては、1998年に深夜休出勤務届・交通費など、その後、業績管理や給与通知などほとんどの手続きをWEB化し、情報共有の推進も図ってきました。サーバを介して、全部門が情報を集められるので費用的にも十分効果があります。コストについては、ツールを使って業務分析を実施して評価します。交通費については、申請から振込みまでを一貫して処理し、交通費伝票の処理にかかっていたコストを半減しました。さらに、ここから飛躍的にコストを下げるためには、制度の変更にも踏み込む必要があります。


オフィス情報の整理

 もうひとつの問題は情報の整理と共有です。
 情報の整理では、「デジタルコンテンツマネージャー」を開発し、承認フローやセキュリティ、コンテンツの管理などをツール化し、紙ファイルで保存していたドキュメントを電子化しています。情報の共有では、「ナレッジワールド」で開発部門、SE部門、スタッフや営業のノウハウを共有しています。共有を支援する制度として、各事業部にナレッジインテグレター役の人をアサインしています。現時点ではまだスタートした段階なので、さらなる情報の活用を目指しています。


モデル事業部による実践例

 デジタル化を促進するために、モデル事業部をつくり、作業プロセス革新による紙削減を実践し、快適なオフィスを目指して試行してきました。紙ファイルの整理については目標値を定め徹底しました。また、生産性や作業環境と、事業部門の特性を考慮してオフィスのレイアウトを見直し、フリーアドレスを採用しました。集中して仕事をしたい場合には、コンセントレーションエリアを利用します。電話は、内線、携帯、PHSが使え、外線からに対してはコールセンター機能を通じる仕組みとしました。無線LANの導入など、種々の観点からの評価も実施しています。


その他の施策

 コピーや電子化のためのスキャニング作業などをするドキュメントセンターを社内につくりました。付帯的な作業はドキュメントセンターに任せて、本業に専念できるようにするのが大きな目的です。また、ISO14000の取得のため、紙や消費電力の削減には全社として取り組みました。現在、モデル事業部の結果を反映して、全部門への展開を推進しているところです。


まとめ

 究極的には、「いつでもどこでも」快適に作業のできる環境を作り出すことです。このためには、業務のプロセスを徹底的に見直す必要があります。これまでに情報共有の仕組みは作りましたが、今後はその情報の内容について吟味する必要があります。また、デジタル化の土台となる情報基盤については数年単位で見直していく必要があります。私たちは、今後もオフィスデジタル化を進め、より創造的な空間を作り、たのしく挑戦する職場を目指したいと思っています。
[ Contents ]



■ ケース2


「− プライスウォーターハウスクーパースコンサルタントの
オフィス/ワークスタイル事例 −」
鈴木 信治
プライスウォーターハウスクーパースコンサルタント株式会社
ワークインフラコンサルティング・マネージャー


はじめに:プロフェショナル集団


 私たちプライスウォーターハウスクーパーズコンサルタント株式会社(以下PwCC)は、会計監査からビジネスが始まったプライスウォーターハウスという全世界15万人のグローバル企業に属し、マネージメントコンサルタントサービスを専門としたプロフェッショナル集団です。
 日本においても現在では、1400人(内コンサルタントが1260名)が働く企業でありおかげさまで、毎年売上、社員ともに年率で増えています。
そして、組織形態としては、一般で言うマトリックス型の組織になっています。製造・金融・情報・エネルギーという産業分野ごとに別れた分野で、それぞれに対応したソリューション部門が作られています。例えば、あるコンサルタントは、金融のサプライチェーンという具合で自分のポジショニングが決まっており、そこから協働でいろんなプロジェクトが進んでいるという具合です。またバックオフィス組織としまして、人事・財務・経理・マーケティング・教育等があります。


「知識企業」「最高の働き場所」を目指しての改革

 94年の秋に私達は現在のオフィスを恵比寿ガーデンプレイスの中に2フロアー設けました。そのちょっと前から、「お客さまの企業の変革を手伝う企業が、自分の企業を変革できずにどうしたものか」という危機的な意識がありまして、現会長の倉敷主導もとに社員・役員ともになって、「これからどんな企業になって行きたいのか」と作ったビジョンをつくりました。そこで打ち立てられたのが、「知識企業」「最高の働き場」の2つのビジョンです。
 「知識企業」とは、それぞれの専門分野の知識を持った人達がコラボレーション・協働を通してそこから新しい価値を創造していく、つまり知識をベースにした企業になっていかなければならないということです。  「最高の働き場所」とは、各コンサルタントにとって、キャリアステップになるパフォーマンスがひいては企業のパフォーマンスに繋がるということです。私たちの業界離職率が20%であり、転職組が多い環境の中で、コンサルタントは、一生続ける仕事というよりも、ある分野の専門性を持ち、それを磨くステップアップとしてコンサルティングワークをしている人が多い。つまり、今ある人にとってPwCCにいる基幹で、最高な仕事ができるかそして感じられるかという事が個人のパフォーマンス、ひいては会社全体のパフォーマンスに影響します。社員それぞれに最高の働き場所であると感じてもらえる仕組みを整えていくことが重要です。この改革の2大柱としてIT化(デジタル化)・人事制度が実行されました。


社員間の情報共有を目指したIT化(デジタル化)

 94年秋に恵比寿に移ってきて、まず真っ先にやったのが、デジタルオフィス化、裏を返せば、ペーパーレス化です。それもかなり極端なペーパーレス化をやりました。この目的は、もちろん、コストダウンというのはあったのですが、むしろ、紙で情報を流通する間に、どうしても個人の懐に眠ってしまう情報を流通するコストの削減でした。つまり、個人が得た情報を全部デジタルに置き換えて、それを発生させ、いかに流通させ、あるいは保管させるというようなすべてデジタル化し、情報共有し、その先にナレッジマネジメントがあるわけですが、それを目指しました。この際に徹底的に流通コストを下げる為に、同じソフトウェア・アプリケーションを使うように設置してありました。
 その後モニュメンタルな変化として、97年の徹底的なモバイル化が挙げられます。どいうことかというと、ノートパソコンとPHSを組み合わせて、外からでも中の情報が取れる、リモート型接続できる状態にしました。この段階で、オフィスの中にいても、外にいても情報格差がなくなりました。そして、オフィスでも固定席がないフリーアドレス化が進みました。


コラボレーションの場としてのオフィス

 97年度にモバイル化が徹底し、外でもどこでも仕事をしていいという環境が出来上がった中で、企業が提供している恵比寿のオフィスというのは何のためにあるかという議論が起こりました。そして改めて定義したのが、恵比寿のオフィスはコラボレーションの場であるということです。つまり、ひとりで黙々と仕事をする姿もあってもいいのですが、むしろ人が集まって、チームが集まって、プロジェクトが集まって、お客さんと集まって、コラボレーションをしていく。コラボレーションの中から価値を創造していくということで、98年以降新たな場が作られました。
 それは、4つのスクリーンがそろい報告書がその場で作成できるグローバルコクピット・ナレッジスタジオや意思決定が仕事である役員が同じ部屋に集うエグゼクティブビューズ(スペース)といった場所です。


人事制度の変革

 「最高の働き場所」というビジョンに欠かせないのが、人事制度であり、IT化(デジタル化)と並び、改革のもう1つの柱となりました。
私たちの評価基準は、各コンサルタント一人一人がどういう能力をもっているか、それから、どういう業績をあげたかという2つの組み合わせで、最終的な給料が年俸制で決まってきます。まず、能力は各個人別です。業績の方は、当然目標数値をもっているのですが、チーム単位での評価になります。そして能力がその人のポジションとそのポジションにリンクした年収基準額を決めますが、これがすぐにもらえるわけではなくて、プラスマイナスを単算して、最終的な支払いが決まってくる形になります。そして、基準額がありまして、うち70%固定で12等分されて毎月返ってきますが、業績変動の部分が30%が年に2回ボーナス的に至急されます。業績目標よりも110%達成しましたといった時には、その越えた10%が3倍返しになる、1.5%になるパターンがあります。また、逆にマイナスになったときが、1.5倍されて引かれるもしくは、0.5%されてしまう場合があります。
 Aオプション・Bオプションで変わりまして、一種のギャンブル性があるのですが、コンサルタントのコミットでもこういう部分でも活性し、高めていこうという意図が隠れています。年初に今年はAで行く、Bで行くというのを個人個人に決めさせています。あるランク以上になりますと、必ずAでなければならないのですが、若い人たちの場合は、こういう形でやっています。


改革の手法

 今までの事例を通して、研究会の中で、PwCCの事例を分解して一般化への試みをしてきました。 我々の改革の要因においては、内的・外的における牽引力があったと思っています。内的要因としては、オフィス移転と約180名という改革しやすい環境でした。また、外的要因として、業界自体が非常に成長企業であり、情報技術も高速化・高機能化がものすごいスピードが要因しています。 そして、私たちはプロフェッショナル集団であるという事を起点として大きく2つの柱であるITと人事の面で仕組みが強化してきました。
 やり方としては、ニーズからというよりも、一つのベクトルからデジタル化していく時に、意図的にそちらに向かわせていく仕掛けを作っていったのです。例えば、デジタルなものの見方を身に付けるためには、やや高価ですが必要だと思い、プロジェクターを設置しました。そしてその仕掛けの上に組織・プロセス・人が置かれています。 但し、一つだけ補足説明させていただきますが、私どもコンサルタントの仕事は、勘違いされるかもしれませんが、あまり複雑な仕事はしません。つまりすべてが3人から50人程度のプロジェクトで、その回し方はプロジェクトマネージャーが管理し、ディレクトしているので、そこで完結した仕組みになっています。
 これが、そのまま、皆様の企業にそのまま適用するとは思いませんが、個々でとったアプローチや方法論は適用できることが多々あるのではないかと感じています。
[ Contents ]


■ Q&A


Q1: 
 オフィスのデジタル化の実践した方の生の声を聞けたことは、非常に私達の会社の中で役に立つことだろうと思います。但し、思っているより結構大変なことだなと分かりました。つまり、私1人2人よりもトップを含めて、周りの意識改革がすごく重要であると思いました。そのあたりの意識改革は実際どうなのでしょうか。


A1:(プライスウォタ-ハウスコンサルティング 以下PwCC:桃原)
 わが社の変革当時は、100−200人という数だったことから、非常に変革しやすかったということと、その前の状況が悲惨なものだったものですから、「絶対変えないと」という危機感が社員にもあったのが大きな要因であると思います。
 今おっしゃったように、人事制度なども絡んできますので、経営者の決断といったところが非常に重要になります。ドラッカーがいうナレッジワーカーの世界でありますと、当然その知識の共有と創造が企業の競争力になりますので、そういう意味で経営者の方が、決断をそろそろ下していく時期になってきているのであると研究会では迫ってきた訳ではあるのですが、我々でも機運を上げていかなければなりません。


Q2:
 この研究会のそもそもの発足が、日本にオフィスデジタル化を定着させるというのが出発点でしたが、オフィスデジタル化は日本式のオフィス型になるのでしょうか。また、オフィスデジタル化して、デメリットはないのでしょうか。


A2‐1:(PwCC:鈴木)
 個人的見解から言わせて頂きますが、まず、デジタル化は目的ではありません。PwCCでもデジタル化を進めましたが、ミーティング前に事前情報を共有し、確認しあうことにより、よりFACETOFACEでのミーティングでのコラボZ―ションの密度が上がりました。また、日本的であるかの質問の答えにはなりませんが、まだ日本では、デジタル化自体が目的である事が多く、問題に感じています。

A2‐2:
日本的ビジネスプロセスには、やはり、2つの観点があるのです。「いかに日本的状況を打破すべきか」という観点と「いかに日本的ビジネスプロセス強みを伸ばすべきか」という点です。また、個々の企業においても自社の強み・弱み、そして人の強さをどう伸ばして行くかが問題となってきます。

A2-3:(アクシスソフトウェア:片貝)
 私は、十何年前に日本で最初のグループウェアをつくりました。グループウェアというのは、私の考えでは、情報共有ということです。スケジュールとか名刺とかを共有していくことで組織がフラットになる。日本人は群れるので、グループウェアに向いている。個で行動する欧米人が知ると、大変驚く性質であります。


Q3:
 ベンダーを中心としてソリューション花盛りの昨今ですけれども、手段としてのオフィスのデジタル化におけるソリューションの選び方という面では、さっさと切り上げて、実行していかなければならないのですが、そういう面で何か手段というか選び方のヒントがあれば教えて下さい。


A3-1:(PwCC:鈴木)
 ソリューションの選び方まで、お答えできないかしれません。しかし、まず選び方のキーとなるのは、時間だと思います。 5年後に実現するのか半年後に実現するのか目標にする時間があると思います。5年後に実現するというのであれば、じっくり考えて頂いて、作りこんでもいいわけです。しかし、その100%を求めて半年後はできませんから、出来合いのもので、ある程度時間を買う必要はあると思います。
 弊社の場合も結局は、その時の最新システムとして出来合いのものを入れてから、場合によってはそこから変えていこうというやり方を取ります。時間を買うというアプローチは非常に重要だと思います。 あとソリューションをどう選ぶというのは私も自信がありませんから、岡田さんなどそのあたりの方でいらっしゃらないでしょうか。

A3-2:(岡田) 
 弊社の場合も色々やってきた中で、ソリューションを弊社で開発構築するというスタイルと、既存のソリューションを適用するというスタイルの両方があります。基本的に、ソフト会社の宿命なのですが、どうしても作りたいという気持ちが強くはたらきます。しかし、既存のシステムも組み込んで、良いソリューションを構築していくのがこれからの方向ではないでしょうか。



■ 総括


片貝 孝夫夫
アクシスソフトウエア株式会社 取締役プロダクト本部長

 全体の発表を通して、人が生き生き生きられるような環境作りが重要であるというイメージが感じられたと思います。
 我々は、決してコンピュータのしもべではありませんので、道具として色々使っていかに効率を上げて、人と人が会う時の密度を上げるか、またその素晴らしさをますます認識し、そういう人と人が出会う場の重要性を感じるのです。
 この研究会は、今年は、それぞれが自分の持っている能力を発表しようとしてきたのですが、また次回10月以降は、また新たなテーマを掲げて行きたいと思います。是非BPIAに入られて、われわれの研究会に参加して頂ければと思っています。
[ Contents ]